アスリートへの道
前回のおさらい
やっと走り始めたところまでは書けたが、
何を書けばいいのか整理ができていなかったマラソン体験記
書いていくうちに
「こりゃ長くなるな、もう一回分けて書こう」と
妥協案を見つけ出した。
ブログの投稿数も増えるしいいかと思っていたところ
「あんたのブログは長いんだよ」と更に短くするようクレームを入れられた。
クレームを入れた人は恐らく
小説とかを読んでる時、登場人物がどんな人だか分からなくなって
前のページまで戻って読んだりするんだろうな~と
軽いシンパシーを感じました。
ちなみに僕はインスタグラムは好きではありません。
やこちんの作品を読めるのは「ぼくの理想郷」だけ!!
収容車に怯えながらも、僕は淡々と走り続けていた。
走るのにもだんだん慣れてきて、
色々と妄想をするようになってきた。
僕は天才ランナー
常に先頭を走っているため
ライバルの背中を見たことは一度もない
目の前に見えるのはそう…
時計車である
僕はこれを追いかけながら
前に突き進んでいく
常に時間をカウントしながら
僕はなぜこんなにも時間を意識しながら走らないといけないのか?
小さい頃から長い距離を走るのが好きだった
学校で一番、地域で一番と
どんどんメダルを増やしていく
周りにも褒められることが嬉しくてマラソンランナーを志した
その頃から僕は、
走る本当の楽しさを忘れていたのかもしれない
1分でも速く
1秒でも速く
……
感動的だ
妄想の中の僕はいろいろな葛藤と闘いながら走っているのか。。
そんなどうでもいい妄想をしながら走っているたのだが
やはり体力は徐々に奪われていき
「残りあと15キロと250メートル…」といった感じで
50メートル毎に残りの距離をカウントするようになった。
距離の目測もどんどん正確になり
今タクシーに乗ったら
「あ、あと70メートル先で停めて下さい」と
運転手もビックリするぐらい正確な指示を出すことが出来るだろう。
30キロ地点も通過できた頃
マラソン好きな先輩からのアドバイスを思い出した。
30キロ地点には魔物が住んでるんだよ…
脚は今までの数倍重くなって、
僕達の体力を奪い続けるんだ…
そのアドバイスを頂いた時、僕はお酒を飲みながら
「まじっすか?凄いですね…」と
ありきたりな返事をしていたのだが
実際に走ってみることで、身を持って感じることが出来た
先輩…
魔物はここにいま~す!!
30キロ地点を過ぎてから明らかに歩いている人が多くなっている
前を走ってる女子大生も初めて魔物に出会ったんだろう
足を引きずりながら走っている
僕は魔物と闘いながらも、
その子を追いかけるように走り続けた
彼女は一人で参加を決意したのかな?
名前は何なんだろう…
と煩悩まみれで走っていると
彼女の友人達が道沿いで応援していたのである
「頑張るよ!!ありがとう!!」
そんな話をしながらニコニコしている…
楽しそうだ…
そして彼女はなんて健気なんだ
笑顔を絶やさないって素晴らしい♡
その友人達は車で先回りし数キロ間隔で応援してくる
「あっ!!来たよ!がんばれーーーー!!」
毎回iPhoneで写真を撮られている
楽しそうだ…
彼女は脚が重くて前に進まないような状態なのに…
彼女も毎度笑顔を見せるのは大変だろう
「頑張って!!あと10キロだよ!!」
知ってるよ…
それしか考えてないんだから…
10キロじゃなくて
9キロと450メートルだよ!!!
代わりに突っ込みを入れたくなってしまう
ただ羨ましかった…
応援してくれる人がいるっていうのはとても力になると思う。
道端で応援している地元の人がたくさんいるのだが、
応援と共にハイタッチをしてくれる人が多く、
ハイタッチをするだけでとても元気が出る。
僕はあまりしなかったのだが、
女子高生が応援している時はもれなくハイタッチをした
とても気持ちがいい
なぜだか分からないけど
とても気持ちが良い!!
卒業論文で古河の城下町の研究をした事以外、なんの思い入れの無い土地だが
すこし好きになっていた
これが地方マラソンの醍醐味なのだろう。
女子高生のハイタッチのお陰か
5時間20分で走り切ることが出来た。
初めてにしては上出来だと思う。
今回のマラソンで学んだことは
・42.195キロは意外と走れる
・30キロを過ぎると魔物が現れる
・ハイタッチはなんだか気持ちがいい
である。
脚がボロボロになりながら片付けをしていると後輩が遅れてゴールしてきた。
彼も彼女達とハイタッチをしたのだろう。
とても気持ちが良さそうだ